2018年6月生まれて初めて株取引をした投資初心者の私は少ない資金で投資を楽しんでいます。
はっきり言って株取引で素人が安定的に利益を出し続けるのは難しく「やめときゃよかった!」という人も多いでしょう。私もそんな一人です。
熟練投資家・大口投資家・証券会社・AIに交じって初心者が利益を出し続けるのはやっぱり難しい…
9割の個人投資家が損をしているというデータもありますね…。
株取引を初めて数か月で「こりゃイカン!」と悟った私は、iDecoや積立NISA、WealthNavi、ソーシャルレンディング等、10~20年スパンの時間を味方に付ける投資法に主軸を切り替えて『ほったらかし投資』を楽しんでいます。
でも…。
やっぱり短時間での利益も得たいというのが本音です。できることならローリスクでお気楽に。
- 短時間で利益を出したい
- できるだけローリスクで
そんなわがままな願望をかなえてくれるのが『立会外分売』
立会外分売なら少額ながら安定的に利益を得ることができ、良いお小遣い稼ぎになっています。
- 投資する資金が多くない
- コツコツと少額の利益をローリスクで積み上げたい
- ほとんど趣味の世界。利益よりも宝くじ感覚でお気楽優先
このような方にご紹介します。株取引熟練者の諸先輩方からすれば「何をいまさら」な内容ですがご容赦下さい。
『立会外分売専用口座』楽天証券の全取引履歴
ここからの話をより分かりやすくするためにまずこちら。2019年に口座開設した私の楽天証券の全取引履歴です。
1年半の期間で全取引10件(5銘柄)。全て立会外分売での買付&売却です。
通常の株取引は1年半で1回もしていません。全て立会外分売。
タダでもらった楽天ポイントで月500円投資信託を購入するだけで、楽天ポイントが2倍になる自動買付設定ししています!こちらは完全ほったらかし!!
楽天証券での5銘柄10件の取引の損益を見てみましょう。
- GAMEWITH 1,142円で購入⇒同日1,205円で売却 +6,187円
- リンクバル 905円で購入⇒同日919円で売却 +3,497円
- イグニス 953円で購入⇒同日951円で売却 -299円
- ギークス 1,475円で購入⇒同日1,486円で売却 +985円
- コーア商事 1,987円で購入⇒同日2105.2円で売却 +11,545円
5回参加4勝1敗 +21,915円(税引前)
1年半で+21,915円の利益。決して大きな額ではありません。
でも勝率は80%。
初心者の私が通常の株取引で勝率80%は達成不可能です。
『立会外分売専用口座』マネックス証券全取引履歴
続いて2018年末に口座開設したマネックス証券の全取引履歴を見てみましょう。
こちらも通常の株取引は1度もしたことがなく立会外分売のみの取引です。
マネックス証券での立会外分売戦歴&利益はどうでしょうか…。
- Jユークス 58,500円で購入 同日63,692円で売却 +5,192円
- 美濃窯 49,900円で購入 同日49,992円で売却 +92円
- リンクバル 90,500円で購入 同日91,792円で売却 +1,292円
- システムR 173,000円で購入 同日178,502円で売却 +5,502円
- フクビ化学 54,800円で購入 同日55,290円で売却 +490円
- ヴィッツ 212,900円で購入 同日219,725円で売却 +6,825円
- フロンティア 289,000円で購入 1か月後382,615で売却 +93,615円
7回参加7勝0敗 +19,393円(税引前)※フロンティアMの+93,615は立会外分売当選後1か月持ち越し売却したため利益額には算入せず。
こちらも1年半で+19,393円。決して大きな利益額ではありません(フロンティアMをいれたら10万円オーバーで見栄えは良くなりますが、私のような初心者の立会外分売に望むべく基本は「当日中に即売り」だと思っているので利益額に算入せず)
でも勝率は100%。
ここまで楽天証券とマネックス証券の私の口座全取引履歴をご紹介させて頂きました。1年半でただの1度も通常の株取引をしていません。21,915円と19,393円。利益は大きな金額ではありません。
でも勝率は合計91.66%。
そしてキリがないため割愛しますが、私はSBI証券・松井証券・ライブスター証券からも同じ頻度で立会外分売に参加しています。
5証券会社合計で70,000円程度の利益。勝率は90%超。これが私がほとんど趣味でやっている立会外分売の勝率&損益額です。
「お気楽に」「高い勝率(ローリスク)で」「投資初心者でもお小遣い稼ぎになるが」「大きくは儲からない」ことを手っ取り早くお伝えしたく、まず事実ベースで私の立会外分売の損益額・勝率をご紹介させて頂きました。
フツーのサラリーマンである私にとって立会外分売は『条件が合った時にだけ参加する、勝率が高くお小遣い稼ぎになる趣味』です。
存在そのものを忘れ、全く参加していない時期の方が長いです。ガチンコで参加する方は、もっと多くの利益を得ることができているでしょう。
もう少し全体的なデータを見てみましょう。
立会外分売当日始値で売却した場合の勝率
過去に行われた立会外分売で購入し、当日始値で機械的に売却した場合の勝率について。
お世話になっているライブスター証券様の取りまとめたデータが非常に分かりやすく、引用させて頂きます(2020年7月21日時点)。
2020年は43回行われ、勝率70.93%。
2019年は102回行われ、勝率86.27%。2018年は71.72%。概ね70~80%台の勝率を安定的にキープしているのが分かります。
もちろん実施される立会外分売の銘柄全てに参加する必要はありません。自分の中の参加条件に合致した場合のみ参加することで、勝率を引き上げることができます。
中には「いやいや、これは誰が見ても分売値下回るやろ!」的な立会外分売も多くあり、それら含めて勝率70%以上。
『立会外分売』で株を購入(約定)し、同日売却すれば高確率で利益が出ることをイメージ頂いたところで、そもそも立会外分売についてご紹介していきます。
立会外分売とは(目的・仕組み・流れ)
立会外分売とは企業や大株主が証券取引所の取引時間外に、所有する株を前日の終値から2~5%割引いて投資家に売りに出すことです。
要は株のディスカウントです。株のバーゲンセールとも評されています。
立会外分売を行う理由
企業(大株主)が自身で所有する株をわざわざ市場価格から割り引いて売却する…。一見すると企業側が損をしそうな行為ですが、なぜそんなことを行うのか。
- 流動性を高める
- 一部上場企業へステップアップするために株主数を増やす
- 資金調達
流動性を高める
大株主が抱え込んでいる株を市場に流通させることで、我々投資家が株の売買をしやすることが目的です。流動性が高い=売買が活発となり、取引したい価格で株取引ができるようになります。
取引時間中に大株主が一斉に持ち株を売りに出したら株価が大幅に下落し、結果大株主自体が損をする恐れがあるため、時間外に売却する株数と割引価格を事前に投資家に告知し粛々と売却します。
株主数を増やす
2については非常にわかりやすいです。マザーズ、ジャスダック、二部上場企業にとって、一部上場企業への市場替えは分かりやすいステップアップです。信用があがり株価の上昇、企業価値の上昇が望めます。
が、東証一部上場に市場替えするには、株主数2,200名以上が昇格の条件となります。
企業(大株主)は所有する株を割引いてでも多くのひとに株主になってもらいたいわけです。自分たちの価値を高めるために。
立会外分売にて割引価格で手にいれた株を私のように当日売り払ってしまう株主もいれば、一部上場に市場替え⇒株価上昇までホールドする株主もいます。
思惑通り株主数が増える増えないは置いておいて、株主数の増加が立会外分売を実施する主な理由のひとつです。
資金調達のため
前述の2つはポジティブな理由ですが、こちらはネガティブな理由。
シンプルに創業家、親会社等の大株主が株を売却し利益を確定させるため、資金を調達するために立会外分売をおこないます。
立会外分売の流れ
いつ、立会外分売を行うか、どのくらいの株数を売りに出すかは数週間前~数日前に発表されます。
立会外分売予定日予定日前日の株式市場取引が終了(15:00)すると、企業は割引きされた分売価格を発表します。
割引き価格3.0%以上だと「おっ!参加しようかな?」と検討を始めるカンジですかね~
投資家は立会外分売ができる証券会社で購入株数の買い注文を出します。
ほとんどの証券会社は立会外分売当日8:20締切り、松井証券は8:30締切り。
8:45~8:55頃、買い注文に対し割り当て(当選)があったか結果が判明します(当選した場合は「約定」、落選なら「出来ず」「失効」等結果が発表されます)。
結果を確認した直後の9:00に証券取引所が開き、売買が可能になります。そこですぐ売却するか、10分ほど待って売却するか、半日・1日・1週間様子を見るか、ずっとホールドを続けるかは自由です。
- 立会外分売が行われる日と数量が発表される
- 分売前日取引終了後、終値からの割引率が確定する
- 前日夕方~分売当日8:30までに割引価格で購入するか決め、証券会社から購入申込み
- 8:45~8:55頃購入申込した株が購入(当選)できたか購入できなかったか分かる
- 9:00以降どのタイミングで売却するのも所有し続けるのも自由
申込みをする段階で各証券会社に株購入分の資金を入金する必要があります。
当選すればそのまま自動で購入され、落選すれば資金は解放できます(出金できます)。
最新の立会外分売ヴィッツ(4440)で見てみよう
2020年7月現在、もっとも直近で行われた東証マザーズ上場企業ヴィッツ(4440)の立会会外分売を例に見てみましょう。
立会外分売スケジュールと内容
- 7月13日 立会外分売実施のお知らせ
- 7月20日 ヴィッツ終値2,218円
- 7月20日 7月21日立会外分売実施のお知らせ
- 7月21日 立会外分売実施
7月30日に立会外分売実施のお知らせにより
- 実施日は21日~28日であること
- 分売予定枚数は160,000株(1600枚)であり、申込上限は2枚/1口座であること
- 実施の目的は東証1部へ市場変更における形式要件を満たすためであること
が発表されました。
7月20日に7月20日終値が2,218円であり、翌21日に2,129円(ディスカウント率4.01%)で立会外分売が行われることが発表されました。
割引率も4%と高く、分売目的もポジティブな理由。あとは21日当日の地合いが問題なければ高い確率でプラスが見込める分売となりそうです。
この時点でほぼ参加を決めていましたが、念のため21日朝起きた時点でダウの値動きが安定しているか確認だけしてます
もしダウが暴落していたら日本の市場も怪しいので参加を見送ります
4証券から分売に申込み
21日朝7:00くらいからあらかじめ資金を入金している証券会社から分売申込をローラーで申し込んでいきます。
分売枚数1,600枚をめぐる戦いです。ココから先に必要なのは『運力』のみ。
8:45分頃から約定したかどうか結果が確認できます。
SBI証券(200株申込)
まず私のメイン口座のSBI証券。
失効。上限200株購入申込みしましたがサクッと落選です。
楽天証券(100株申込)
続いて楽天証券。楽天証券は100株分購入できる資金212,900円だけ入金して申込みをしています。
今回お客様への割当はありませんでした。落選です。
松井証券(100株申込)
続いて松井証券。松井証券も100株分購入できる資金212,900円だけ入金して申込みをしています。
おっ!100株約定!!
マネックス証券(200株申込)
続いてマネックス証券。マネックス証券は200株(資金425,800円必要)申込みしています。
おお!100株内出来!!200株申込んだうちの100株が約定しています。
分売結果(200株約定)
ヴィッツ(4440)の立会外分売はSBI証券(200株)、楽天証券(100株)、松井証券(100株)、マネックス証券(200株)申込み、松井証券とマネックス証券でそれぞれ100株ずつの約定となりました。
1600枚の4%割引チケットのうち2枚をゲットしたことになります
数分後に売却。その利益は?
200株の株を株式市場の前日終値より4%割安でゲットすることができました。
さて、問題はこの株をいつ売却するかです。
- 9:00に始値(9:00最初に取引される株価)で売る?
- ちょっと(数分)様子を見る?
- 1日様子を見る?
- 当分ホールドし株価上昇後に売る?
ここから先は自由です。割安でゲットした株をどのタイミングで売るのが正解か、誰にも断言できません。どれも間違いではありません。
『株初心者が浅はかな考えを捨てマイルールに則り機械的に売買をする』という原則に立ち返れば、9:00に始値で売却するのが最も『機械的で良い』と思います。
しかし、同じように考える立会分売愛好家も多く、分売日始値は成売りが集中することで低い価格が付くこともあります。そして今回のヴィッツの分売目的は『一部上場への市場変更の要件を満たすため』というポジティブなもので、所有し続けると株価が上昇する期待もあります。
8:51に松井証券、8:52にマネックス証券で、それぞれいったん成売りの注文を出しましたが、どうも板の気配を見ると2,180円ほどで寄付きそうです。
2,180円(218,000円)ー2,129円(212,900円)=51円(5,100円)。始値で売却しても5,000円程度の利益は出ますが、ちょっと惜しい気もします。
う~ん…どうするべきか…。
結局始値で売却するのはいったん取消し。
松井証券、マネックス証券ともに2,200円の指値で売却の注文を出し、サクッと9:02に2,200円で約定。
2,200円(220,000円)-2,129円(212,900円)=7,100円。これが200株あるため、手数料を除き14,000円ほどのお小遣いとなりました。
これにてヴィッツ(4440)の立会外分売は全て終了。8:50に当選確認し市場価格から4%割引で手に入れた株を9:00過ぎには市場価格で売却する。約10分間の超短期売買。
立会外分売は申込めば当選するかどうかは運の要素(+資金の要素)だけなのですが、売却に関してはベストなタイミングが難しいです。
すぐに売却が正しいとは限らない。難しい…
立会外分売が21日に行われ、2,129円でゲットし2,200円で売却したヴィッツ。
翌22日に株価は高騰し、22日終値は2,415円。
22日終値で売却すれば28,600円×2=57,200円の利益…。
1日だけ売却を待てば57,200円の利益を得ることができたところを、私は14,000円でウハウハ喜んでいたことになります。
ヴィッツは7月31日に東証一部に市場変更することを7月13日時点で公表しています。市場の期待は「織り込み済み」であり、新型コロナや地政学的リスク、7月23日からの4連休等踏まえ、値下がりリスクが高いと考えサッサと売却、利益を確定したわけですが、売却を1日待てばもっと大きい利益が得られたわけです。
しかしもちろん2,200円より値下がりするリスク、2,129円より値下がりするリスクもあります。立会外分売に限らず株は売却のタイミングが本当に難しいです…。
株初心者の私には最適な売却タイミングは分からないので割り切りも必要です
メリット・デメリット
立会外分売にはメリット・デメリットがあります。
- 市場価格から2~5%割引価格で株が購入できる
- 高い勝率。勝ちを積み上げていく
- 取引手数料無料
- 短時間取引で資金効率が良い
- 分売目的が市場替えなら株価上昇が期待できる
- 予想サイトが充実している
- IPO投資との相性抜群
- 勝率は高いが損をすることもある
- 利益は限定的。コツコツ。
- スケジュールの把握が面倒
- 朝8:50の当選確認&売却注文が困難
- 人気の分売は抽選となり落選しまくる
割引き価格で株が購入できる
市場で実際に取引されている価格の2~5%割引で株が購入できます。
市場価格よりディスカウントされた価格で株を購入できることそのものが大きなメリットです。抽選に外れて購入できなくても、1円も資金が減ることはありません。
勝率が高い
分売日の始値で即売却することにより、70~80%以上の勝率で利益を得ることができます。
銘柄を選定して参加する立会外分売を絞れば、投資初心者の私でも90%超えの勝率を維持できています!
購入取引手数料無料
立会外分売で株を購入する際の手数料は無料です(売却時は手数料が必要)。
割引き価格であるにも関わらず無料で購入できるのは嬉しいです。
短時間取引で資金効率が良い
立会外分売実施日の朝に購入の注文を出し、結果が判明するのが当日8:50頃。
手に入れた株を所有し続けるのももちろん自由ですが、始値で売却するのであれば注文から売却まで1時間もあれば全てが終了します。
投資において投資資金を拘束されずすぐに利益とともに資金が返還されるのは大きなメリットです。
市場替えなら株価上昇が期待できる
立会外分売を行う目的の1つに市場替えがあります。
マザーズ・ジャスダック・二部に上場している企業が一部に昇格するとなれば、企業にとってステップアップであり、企業価値の向上が望めます。
立会外分売を行う目的が近い将来の市場替えであることが明確なのであれば、企業が成長余地を大きく残しているということでもあります。そういった場合はすぐに売却せずに所有し続けることにより、うまくいけば大きな売却益を得ることもできます。
私も6月26日に立会外分売で2,890円100株購入したフロンティアマネジメントは東証一部上場への市場替えの意思が明確と判断したので、売却せずに1か月弱保有し、我慢できずに7月21日に3,830円で売却しました。
フロンティアマネジメントは+94,000円の利益。
ちょっと騰がり過ぎと思って売却したのですが、これまた翌22日に4,000円になりました。あと1日待てば利益は117,000円。ホント売却のタイミングが難しい…。
予想サイトに沿った申込みができる
通常の株取引を行うには、最低限の勉強と売買する企業の研究が不可欠です。
私も株の通常取引は無理のない範囲で行っていますが、安定的に利益を出すことは困難です。そして企業の研究・分析をするにも時間がない(面倒くさい)。
ハッキリ言って私のような初心者が拙い見識で通常の株取引をするよりも、投資諸先輩方の予想に従って売買をするほうがよほど勝率が高いです。
そして立会外分売は『ローリスクローリターン投資』として確立しているため、投資諸先輩方が素晴らしい予想サイトを作成してくれています。
私は立会外分売に申込むかどうかを検討するとき、必ず立会外分売研究所様のサイトを参考にさせて頂いてます。※いつも大変お世話になっております。許可を得ずにご紹介させて頂いております。もしご意向にそぐわないようであればすぐに削除致しますので申し付け下さい
まずは立会外分売研究所での予想を確認し、あとは自分の判断や当日の地合いで参加の可否を決めるようにしています。
IPO投資との相性抜群
立会外分売よりもメジャーなローリスク投資法としてIPO投資が有名です。
IPOはローリスクハイリターン投資。
当選し初値売りすれば大きな利益が見込める半面、めったに当選しません。そうすると大半の証券口座にIPO抽選申込み用の資金が遊んでいることになります。
IPOが行われない期間は、その『証券口座に入金したままで遊んでいる資金』を使って立会外分売に申込むことができるので、入金出金を繰り返す手間もなく立会外分売で少しずつ利益を増やしていく愉しみを得ることができます。
もちろん損をすることもある
立会外分売は勝率が高いローリスク投資とはいえ投資です。
市場価格より割引き価格で購入できるとはいえ、それ以上の株価下落が起こり、損失を出すこともあります。
1取引で大きな利益は望めない
立会外分売は市場価格と割引価格の数%の差を利益とする投資法です。
分売日当日売りを徹底すると勝率は高くなり値下がりリスクも限定的になりますが、逆に言うと所有することによる値上がりメリットも同時に放棄しているため、株価の差額によりガツンと大きく儲ける投資法ではありません。
分売日当日に売却するのであれば、数百円~10,000円の利益をコツコツと積み上げていくイメージです。
スケジュール把握が面倒
数百円~10,000円の利益を積み上げていくイメージとご説明しました。
一方で立会外分売1回の利益の額が大きくないため、申込みが面倒くさくなること、しばしばです。
もっと言うと、私は立会外分売の存在そのものを忘れている期間の方が長いです
立会外分売は年間100回程度、つまり2~3日に1回は行われる計算になります。いつどの銘柄が立会外分売を行うか、把握するのは結構手間です。
朝の忙しい時間の確認&注文
立会外分売の申込みは8:20(松井証券は8:30)に締め切られ、結果が8:50頃に判明します。
朝の忙しい時間です。そして購入(当選)できていれば、その株を当日売却するのであれば売り注文を出さないといけません。
果たして8:50~9:00に約定(当選)確認と売り注文ができるのか?という命題は社会人にとっては大きな懸念点だと思います。
抽選に当選しない
ここまでご説明し立会外分売のメリットは伝わったと思います。
最大のデメリットは『メリットが大きいため人気の立会外分売は注文が殺到、抽選となりなかなか当選しないこと』です。
特に立会外分売研究所様でBランクに評価されているような、利益が出る可能性が極めて高い立会外分売は言い換えれば万人が欲しい分売であり、簡単には当選しません。
当選率を上げるために私が行っていることを後述します。
勝率をあげるコツ
銘柄選定をせず、機械的に全ての立会外分売に参加し、分売日当日の始値で売却した場合の勝率は70~80%。この時点で高い勝率と言えます。
それを少しでも引き上げるために私が行っていることを初心者目線そのままにご紹介します。
予想サイトの評価を確認する
立会外分売研究所様のサイトを必ず見るようにしています。
そこでの評価がCランク以上であれば、初めて分売内容を一読し、分売枚数・申込上限・信用区分・割引率・企業情報・チャートなどをさっと確認します。
そして「ダウはどうなるかな~」と思いながら就寝します。
ダヴの値動きを確認し参加を決める
分売日当日の朝起きたらNYダウ平均株価の値動きを確認します。
米国の証券取引の時間は日本時間で午後11:00~翌朝6:00.。6:00の取引終了3時間後に日本の株取引が始まるわけであり、日経平均に大きな影響を与えることも多々あります。
ダウ平均株価が上がっていればBEST、少々の下落であれば分売参加を悩みます。
大きくダウが下がっていれば分売参加をスルーします。
9:00前後に株取引ができる日を極力選ぶ
分売の申込みは8:20までいつでもできるのですが、結果を確認できるのは8:45になってからです。そして9:00には取引が開始されます。
市場価格から2~5%の割引で株を購入していることにアドバンテージがあるわけですが、市場が開いて時間が経過するとともにそのアドバンテージが広がることもありますが、小さくなることも当然あります。
約定は通知メールで確認できますが、スマホ操作が出来なければ売り注文はできません。
8:45~9:00の間に全く約定確認、売り注文が出来ないシチュエーションの日に実施される立会外分売は極力参加しないようにしています。
とはいえ明らかに利益が出そうな分売は、朝に申込みだけして、分売日の夜に確認することもあります!
私が行っているのはこの3点だけです。
当選確率をあげるコツ
コツと言えるかどうか…ですが。
当選確率を上げるにはコレしかないと思っています。
パートナーがいる方はお2人で。お子様がいる方は出来れば未成年口座も開設して物量作戦で臨めば当選確率は上がります
各証券会社の立会外分売配分ルールはIPOほど明確になっていません。
例えば1人1票の完全平等抽選(100株申込んでも200株申込んでも当選確率は同じ)とされるマネックス証券ですが、直近のヴィッツ(4440)の立会外分売では200株申込んで内100株当選(約定)でした。
この1年半で数十回立会外分売に参加した中で、分売枚数に対し申込が多く抽選となった場合、1つの証券会社に資金を集中して申込上限MAXまで申込んでも、当選したのは1枚(100株)の経験しかありません。
A:1証券会社から申込上限10枚(資金1000万円)申込み
B:5証券会社から各2枚(資金1000万円)申込み
このようなケースの場合、AでもBでも1つの証券会社から当選するのは1枚のケースが多い。
つまり立会外分売に投入できる資金の上限が同じであれば、1つの証券会社に資金を集中して申込むよりも、資金をできる限り分散して複数の証券会社から申込む方が、当選確率は高くなると思っています。
不人気の立会外分売なら1つの証券会社で大量当選するのでしょうが、人気で抽選となった場合は申込み枚数よりも口座が優先される肌感覚です
SBI証券は申込枚数に応じた抽選(お金持ち有利ルール)な気もしますが、少ない資金の私もSBIでソコソコ当選しているんですよね…。違ってたらゴメンナサイ。
おすすめ証券会社
立会外分売を扱う証券会社は多数存在しますが、私がおすすめする(自分で立会外分売で利用している)のは次の5社です。
以下、個人的主観に基づくおすすめ順です。
マネックス証券
立会外分売で最も当選(約定)回数が多い証券会社です。
1口座1票の完全平等抽選を採用しています。
資金の多い億万長者も少ない資金の私でも口座単位で抽選してくれるので平等です!
分売申込み、売却全てネットで完結できます。
松井証
マネックス証券と同じレベルで最も当選(約定)回数が多い証券会社です。
1口座1票の完全平等抽選を採用しています。
1日の約定代金が50万円以下なら手数料無料。立会外分売だけ利用するならほぼ全ての売買を無料で利用できます。分売申込み、売却全てネットで完結できます。
楽天証券
マネックス証券、松井証券に次いで分売の当選(約定)回数の多い証券会社です。
立会外分売では(おそらく)申込み口数ではなく申込口毎の抽選を優先することにより、完全平等抽選を行っています。
口座開設者数も非常に多く、メインの証券会社として利用している方も多数。楽天ポイントの有効活用先としても利用できます。
立会外分売に限らず、投資を行うならぜひとも開設しておいた方が良い証券口座です
SBI証券
マネックス、松井、楽天証券に次いで当選回数の多い証券会社です。
SBI証券はネット証券断トツNO.1、証券業界の巨人野村證券と日本NO.1口座開設数を争う、日本有数の証券会社です。
私自信のメイン証券会社で通常の株取引、積立NISA、iDecoもSBI証券を利用しています。
参加を続けてポイントを貯めれば、いつか必ずハイリターンのIPO抽選に当選する『IPOチャレンジポイント制』はIPO投資家の中では大人気。
立会外分売に限らず株取引を行うのであれば口座開設しておきたい証券会社です。
SBIネオトレード証券
私個人はこれまで立会外分売の当選経験はありませんが、今後活用していきたいと思っている証券会社です。
というのも、この記事を書くにあたって初めて知ったSBIネオトレード証券の配分ルール。
こ、これは…!!
取引所より当社に割り当てられた数量を、当社の定める方法により、当社に発注が
行われた時刻を基準として、発注時間順に最低売買単元数量で配分を行います。
要は先着順??だから今まで当選しなかったのか?
私は立会外分売当日の朝起床し、ダウの値動きを確認して参加を判断し、各証券会社に分売申込みをしていきます。
しかし配分ルールを読めば、発注時間順=先着順と解釈できます。SBIネオトレード証券の立会外分売は分売実施日の前日17:00から申込みが可能となるため、早い時間に申込みを行えば当選確率を上げることができると読み取れます
この仮説をもとに早い時間に申込みを行い、当選確率の変化を検証してみます。
その他の証券会社
挙げた5つの証券会社以外でも立会外分売の申込みができる証券会社は存在します。
丸三証券もネットでの立会外分売が可能ということを最近知り、口座開設しました。
しかし下記の理由でこれ以上の口座開設をする予定はありません。
- 売却手数料が高くコツコツ型の立会外分売に向いていない(手数料負け懸念)
- 電話で申込みを行うのが面倒くさい
- 電話で最低単元の分売枚数を申込むのが気恥ずかしい
- 対面型証券会社は取引量によって裁量配分(お得意様に多く配分)するイメージ
- 単純に資金が足りない!
マネックス・松井・楽天・SBI・SBIネオトレード5証券会社それぞれに20万円入金するだけでも100万円必要です。これ以上は手を広げられません
資金に余裕がある方はさらに証券会社を広げ電話申込みを行っても良いと思いますが、その資金力の方はコツコツ型の立会外分売に魅力を感じない気もします
まとめ
私自身の参加実績にもとづき、立会外分売の魅力と仕組み、メリット・デメリット、おすすめ証券会社をご紹介させて頂きました。
初心者が通常の株取引で損をする確率は、得をする確率よりもずっと高いと思います。が立会外分売に必要なのは知識・経験や資金力より、むしろ「運力」。
- 勝率70%超えのローリスク投資
- 気が向いたときに取引した結果、年7万円ほどの利益
- 市場から数%ディスカウントされた価格で株を購入できる
- 短時間で利益を確定できる
- 利益の額は大きくない。コツコツ投資
- 人気の分売は抽選になる
- 多くの証券会社に資金を分散して申し込むのが当選の近道
- ローリスクとはいえ投資なので損をすることもある
立会外分売の大きな愉しみをお伝えするのを忘れていました。
利益額は限られているものの損失を出す可能性はほとんどないためお気楽に申込みができることと、約定すれば宝くじに当選したみたいで嬉しいことです。
そして立会外分売は宝くじやIPOほど当選確率が低くはありません。申込みを続けていれば必ず約定(当選)します。
コツコツとローリスクローリターンで利益を積み上げていく立会外分売を利用したお小遣い稼ぎにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ここまで読んで頂いてありがとうございました!!
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