2018年末からIPO投資を始めた株初心者の私。
初心者は特に初値売りが推奨されていますが、もし自分自身が当選した株を2020年9月末現在まで所有していたらどうなっていたのか?調べてみました。
- 2018、2,019年に当選したIPOの実際の売値と現在の株価
- 当選したIPOを今日までホールドし続けた場合の損益
- 当選したIPOを新型コロナ禍の最安値で売却した場合のワーストケースの損益
自分のヘタさ加減にあぜんとする結果となりました!!
なおこの記事の「現在の株価」は9月25日終値の株価です。
ローリスクハイリターン投資IPOの収益
IPOは投資初心者でも利益を出しやすい「ローリスクハイリターン投資」とされています。
2018年夏に生まれて初めて証券会社の口座開設をし、2018年末からIPOを始めた私でも、少ないながらも利益を得ることができています。
ネット抽選ならSBI証券以外はほとんどの証券会社が完全平等抽選のため、私のように資金が少ない『IPO愛好家』でも抽選申込を続けさえすれば当選することができます。
大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、 SBI証券 、楽天証券、マネックス証券、松井証券
『お金がかからない宝くじ』感覚で楽しんでいます。抽選にハズレても1円も損することないし、当選すれば高確率で利益が出るIPO最高!!
なぜ『初値売り』が推奨されるか
投資初心者が当選したIPOの株を売却する場合『初値売り』が良いと推奨されています。
私はこの理由を『初値売りをせずに取引が始まった瞬間以降は、百戦錬磨の株取引諸先輩方、資金豊富な投資家の皆様方のトレードの波にもまれ、勝てるわけがないから』だと思っています。
ハッキリ言って、初心者・素人が知識面、経験面、資金面で上回る諸先輩方と利益の取り合いっこをしても敵うはずがありません。ラッキー中のラッキー中のラッキー中のラッキー野郎でなければ、初心者が安定的に利益をあげるのは難しいと思います。
センスがある方は別だと思います。でも自分にはセンスがないし経験もない。正直、株価が上がるか下がるかわかりません!
短期トレードは仮想通貨で懲りているため、積立NISAやiDeco、ウェルスナビといった長期の機械的積立にシフトしています。
その点、初値売りならば公募価格と初値の差がそのまま利益となり、初値が付いた瞬間に利益が確定するため、トレードの波にもまれる心配がありません。乏しい知識や経験の中で最適な売り時に悩む必要もありません。
もし初値売りした後で株価が高騰してもそれは結果論です。初値売りした後に下落することも多々あります。初値売りにより「ローリスク」とされるIPO投資をさらにローリスクなモノにすることができます。私のような初心者は利益の最大化を求めるよりもリスクの最小化を求めるべきでしょう。
でも…。
IPOに当選しどのくらい初値が高騰するか心を躍らせ、初値で売却!その後にさらに株価が高騰していくのを眺めているのは切ないものです。個人的には切ない思いをした経験の方がむしろ多い気もします。
いや…。初値売り後に高騰していく株価を切なく見つめるシーンの方が心に残りやすいだけで、実際は初値売りで成功しているのだろうか?
もし、今まで当選したIPOの当選直後に気絶して、全てを今日までホールドしていたら、損益はどうなっていたんだろう?
そんなことを考え、調べてみました。
2018年当選IPO
自律制御システム研究所(6232)みずほ証券100株
生まれて初めて当選したIPOは自律制御システム研究所。みずほ証券では取引履歴を15か月しか遡れないため画像は残っていませんが、初値2,830円で売却しました。
2019年当選IPO
日本国土開発(1887) auカブコム証券100株
三菱UFJモルガンスタンレー証券が主幹事を務めるIPOで輝きを放つ委託幹事のauカブコム証券。初値売りしました。
コプロホールディングス(7059) 大和証券100株
大和証券での初めての当選。決して評価の高くないIPOでしたが、手堅くちょい勝ちをおさめることができました。
大英産業(2974) エイチエス証券100株
ステムリム(4599) SMBC日興証券100株
Chatwork(4448) 大和証券100株
BASE(4477) 大和証券100株
Chatworkまで利益が出るIPOにほとんど当選できず、さらに当選しても損ばっかりしているのがお分かりになると思います。まさに『IPOなんてやらんほーがよかった状態』
これではイカンと気合を入れ、大和証券未成年口座や三菱UFJモルガンスタンレー証券等、証券会社の口座数を増やし、全証券口座に資金をまんべんなく入れ、ローラー申込み作戦を決行します。
ここから当選本数は増えました。が…。
『IPOは初値売りしたあとに高騰する』が私の頭の中に刷り込まれた4連発でした。早々に売った株ほどよく騰がる騰がる!!
まずはBASEから。
購入してガチホすれば良かった!俺を置いてテンバガー達成せんでくれ~!
マクアケ(4479) 大和証券100株 マネックス証券100株
せっかく1,550円で200株あったのにきっちり初値2,710円で売ってもうた…
メドレー(4480) 大和証券200株 三菱UFJモルガンスタンレー証券100株
300株とも公募価格近辺で売却。そんな騰がるなら公募割れすんな!!
JTOWER(4485) 大和証券100株
BASE、メドレー、マクアケに比べたら可愛く見えるけども…!
まとめ
履歴を取りまとめていくうちにあいまいだった部分が明確になり、自分のヘタさ加減に涙が出そうになりました…。が、事実を事実のまま正確にまとめてみます。
公募価格の合計値、売却価格の合計値、現在価格の合計値を算出してみます(購入辞退したBASEは公募と初値が同値で計算)。
- 公募価格・・・20,020円(2,002,000円)
- 売却価格・・・22,837円(2,283,700円)
- 現在価格・・・63,823円(6,382,300円)
な、なんて残酷な結果でしょう…。
当選した株を初値売りせず、何も考えず今日まで持ち続けていれば、4,098,600円も多く儲かっていたという衝撃の数字が算出されました。
株価なんか一切見ずに仕事に励み、勉強をし、読書をし、家族と触れ合い、友人と語らい日々を過ごし、ふと株価を見た方がよっぽど儲かっていたという事実。
いやいや。株価を全く見ずに過ごすなんて不可能だし、これは結果論。
絶対に今日までに利確するし、当選した株を持ち続け株価が下がりきった底値のときに狼狽売りした可能性もあるハズ。初値売りせずに所有を続けても、3~4月の新型コロナ禍で大暴落していた時期に投げ売っていたのでは?
(自分を慰めるため)ワーストケースを算出するべく、各IPOの2020年年初来安値を調べてみました。
- 自律制御システム研究所・・・1,612円
- 日本国土開発・・・405円
- コプロホールディングス・・・1,182円
- 大英産業・・・607円
- ステムリム・・・278円
- Chatwork・・・645円
- BASE・・・774円
- マクアケ・・・2,812円×2
- メドレー・・・1,210円×3
- JTOWER・・・2,864円
合計 17,621円(1,762,100円)
これまた微妙な数字に…。
2018年2019年に当選したIPOを2020年で最も安い株価で投げ売りしていた場合、公募価格よりも239,900円損をしている。逆に言うと10年に1度の大暴落相場のワーストケースで投げ売っていたとしても、239,900円しか損をしていない、という結果となりました。
大暴落の中、株取引をする万人が2020年で世界一安い価格で取引をしたワーストケース中のワーストケースでも、2,002,000円の投資に対し、12%程度の239,900円の損。大して損していない。
当選した株を売却せずに、株価を全く見ることなく所有を続けていれば2,002,000円の投資に対し43,803,000円の利益。
マイナス239,900円のリスクを排除することで、プラス43,803,000円のリターンを逃している?
もちろん現実的には株価を全く見ないということは困難です。なによりも『私が当選したIPO』についてだけの検証です。
テンバガーのBASEとマクアケに引っ張られすぎている面もあります。
初値を付けてひたすら右肩下がりのIPOも数多くありますし、「初値で売っておけば良かった!」と真逆の結果になるIPOばかりに当選しているという人もいると思います。
ただ『私が当選したIPO』の初値売りかホールドか、どちらが利益となったかについて、事実に基づいて言えることは、結果論ですが「初値売りせずにホールドし続ければ良かった」です。
高騰したBASE、マクアケ、メドレー、JTOWERに共通している点としては
- 決して小型IPOではない。中~大規模IPO
- IPO時の評価は決して高くない。初値は公募割れ~2倍まで
- クラウドファンディング、通信、EC、医療クラウドと手掛ける事業が時流にマッチしている
といったところでしょうか。
2020年6月以降~9月末現在のIPOは、お金余りの中バブル化しており初値2倍以上が当たり前になっています。初値を付けたあとも急上昇する銘柄もあり、一見するとセカンダリーも簡単に儲かりそうにも見えます。でも初心者が投資諸先輩方を相手取って、トレードで安定して利益を上げることができるハズがありません。
投資初心者の私には当選したIPOの中で騰がっていく株と下落していく株を確信を持って仕分けるのは不可能です。であれば、やはり公募価格に対し初値がつり上がったIPOは素直に初値売りし、公募価格近辺~初値2倍までのIPOは初値売りかホールドかを検討するくらいしか選択肢はなさそうです。
初値売りかホールドか。結局銘柄ごとに正解は違うわけですが、正しい判断ができるように、少しずつ知識と経験を積んでいくしかないですね
この記事のまとめ
- 私が当選したIPOをほぼ初値売りした損益は+281,700円
- 私が当選したIPOを今日までホールドしていた場合の損益は+4,380,300円
- 私が当選したIPOを2020年新型コロナ禍の中で世界一安く投げ売っていたら損益はー239,900円
- 初値売り・ホールド、どちらが正解ということはないが、自分の場合は圧倒的にホールドしたほうが良かった
- 当選したIPOは初値がつり上がったら素直に売却。2倍までならホールドを検討?
- 自分、ヘタすぎる・・・
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